デザイン制作会社からNODEへ転職してきた市川 由佳。「手触り感のあるおしゃれなものが好き。心が潤う」と話す彼女に、NODEで挑戦していることや、コンサルティングの中でデザインが果たす役割について詳しく聞きました。入社半年で感じている会社の雰囲気、これからの仕事の展望と、自分の人生もからめた夢を語ります。
デザインを専攻していて、大学院卒業後はパッケージやロゴを手掛けている制作会社に就職しました。デザインコンサルティングを行っている会社で、グラフィックデザインの制作をしながら、ブランディングについてお客さまとやり取りすることも多かったのですが、その提案内容がなかなか通らなかったり、予算の関係で難しいと言われたり……。もう少し戦略面をメインにして仕事をしたい、もっと提案力を付けたいと考えていました。これからのキャリアも考えて、ずっと興味があったコンサルティング業界に転職しようと思ったんです。
クライアントの意思を大切にしている企業理念です。他社も受けましたが、「とにかくユーザーを見ろ、市場に合わせろ」という空気の中、NODEの「クライアントが何をしたいのかをきちんと意識して尊重する」という考えが心に響きました。私も、前職でブランドロゴを作るときなどは、クライアントが何を大切にしているのかとユーザーの志向を合わせて制作していました。なので、代表の金さんの「お客様のやりたいことと市場が重なっているところ、そこで価値を創造するんだ」という考えに共感してNODEを選びました。
入社直後は大手飲料メーカーのプロジェクトでキャンペーン参加を促す店頭施策を、今は別の嗜好品メーカーで商品パッケージから会員登録につなげていく案件を担当しています。デザイン制作の経験を生かしてプロトタイプを作ったり、ユーザーのジャーニーを描いたり、ブレストの中で出たアイデアを具現化する作業を担当することが多いです。ユーザー調査で自分が考えたプロトタイプに良い反応が出たり、逆に想定と違う結果が出たときも意外な発見があったりするのが新鮮で面白いですね。
そうですね。ただ、まだクライアントへの説得力が弱いと思っています。試行錯誤して作ったプロトタイプが、どう成果を上げられるのかを論理的にうまく説明することができず、提案後に弱気になってしまうときも。ただ、「具体があることで反論や意見が出て、前進する一つの要素になった」と先輩に言ってもらえると、少しでもプロジェクトの役に立つことができた、もっと良いものを作ろうという気持ちになります。デザイン会社では「これが良いんです!」と自信作を提出していましたが、今は「むしろ叩き台にしてください」ぐらいの気持ちで出して、意見を反映しながら納得いただけるものを一緒に作っていくようにしています。
一つは「言語化」です。自分のデザインしたものに対して、今はまだプロジェクトリーダーが意図をフォローしてくださることが多く、デザインとビジネスゴールをうまく結びつけて語れる人になりたいです。
もう一つは、本心を聞き出すこと。それまでは相手の話を深く聞いたりするのは得意な方だと思っていたんです。けれど、ユーザー調査では聞き方によって答えは大きく異なるし、バイアスがかからないようにオープンクエスチョンから入ってクローズドクエスチョンに切り替えていくような術などいろいろあって……。感性だけじゃなくロジックも上手く組み合わせて、インサイトをきちんと得られるユーザーインタビューができるようになりたいです。
最初はそのスピード感にびっくりしました。前職では制作内容がある程度固まった状態で1カ月くらいかけてじっくりデザインしていましたが、NODEではたった1週間でクライアントの状況が大きく変わり、最新の情報もどんどん入ってくる。ものをつくる上層の段階はそれだけ変化が多いということを実感したし、周囲のメンバーの対応力にも驚かされて、意識を変えていかなくちゃと強く思いました。そのおかげで、1週間でできる業務量が増えました。意外とやればできるんだ!と(笑)。あとは派手に働いて派手に遊ぶ人が多く、大人のたしなみなのか、みなさんおいしいお店に詳しいです。
大切にしているのは、目に入る色や形だけではなく、手触りなど全て含めたデザインをすることです。触れて、見て、気持ち良いって思うかとか、そういうデザインが好きになったきっかけのところは忘れたくないので、そこをいかに説得できるかに挑戦していきたい。
例えば、商品の箱に1枚のウェブサイトへの案内カードを入れる場合、その紙の厚みや風合いまで含めて効果を検証する。名刺も紙質や印刷で、受け取った時の印象は大きく変わりますよね。「紙の厚みなんかどうせ数値に影響出ないじゃん」って言わない自分でいたいです。
反骨精神かも。私が育った環境は効率重視で、何か買う時にも親に「かわいくなくてもシンプルな方でいいじゃない。すぐ飽きるでしょ」と言われる感じだったんです。大学でビジュアルデザインを専攻すると、「生まれながらにしてデザイナーの家で育ちました」、「家はおしゃれなレコードジャケットでいっぱいです」というような友人がたくさんいて衝撃を受けて。一方で高校までは勉強ばかりしていた、そんな自分をつまらないと思い、ひとり孤独を抱えてもいました。けれども、心地良いと思うもので周りを固めてみると、何か嫌なことがあっても「私、こんな素敵なもの知ってるし」って心が潤うんです。
もしかしたらそんな経験を経て、自分の親みたいな考えの人におしゃれなものの良さを説得したい、デザイン性の高いインテリアのある部屋で暮らす方が心地良いしクリエイティブになれるんだよ、というようなことを伝えたいのかもしれませんね。
夢は、おしゃれなものの社会的価値を上げること。あの有名デザイナーが言っているから、など権威で成り立つのではなく、おしゃれで手触り感があってきちんと数値も出せる、その第一人者になれたらいいなと勝手に思っていて。おしゃれだし、ちゃんと数値の結果も伴ったデザイン事例を世に発表していきたいです。インタラクティブアートにも興味があって、面白い技術を店舗体験に取り入れていけるようになりたい、もっと勉強していかなくちゃと思っています。
気分転換にショッピングをしていても、つい買い物よりディスプレイを楽しんでいる。やっぱりそれが自分の原体験というか、私はこの感動を与えたくて仕事しているんじゃないかと思い出します。
1993年、岡山県生まれ。筑波大学大学院 人間総合科学研究科 ビジュアルデザイン専攻卒。デザイン制作会社に入社後、4年間グラフィックデザインなどを担当し、NODEに転職。趣味は盆栽。仕事で忙しくて不調でも、盆栽が育つと「自分は仕事一辺倒じゃない!」と癒される。水やりの癖がなかなか作れなくてこの秋は三代目の盆栽に挑戦する予定。
企業変革のために、人の「NODE」をつなぐ流儀
金 均
代表取締役
諦めず、泥臭く。クライアントとユーザーの幸せを求めて
合田 未怜
NODE 取締役 コンサルティング事業担当
約束以上の成果を。もがいて見つけた一つの答え
豊永 泰士
ディレクター
ミッドライフクライシスに葛藤しつつ、価値創出に力を尽くす
細井 睦弘
シニアコンサルタント
立場を越えたアイデアで、顧客を幸せにするサービスを
伊藤 英里
人事・採用副統括 シニアコンサルタント
話術が得意の営業から、飛び込んだコンサル道
栗原 賢
マネージャー
未体験の挑戦を続けて、自己の可能性を広げていく
森 ゆき
Webディレクター
コンサルの世界で、見習いからコンサートマスターへ
山内 健太郎
コンサルティング統括
立ち止まらず手を動かし続け、前へ進んでいく
田中 駿祐
マーケティング&セールス副統括 シニアコンサルタント
高い視座と深い思考力、自分の強みを求めて
伊藤 翔一郎
コンサルティング統括
物事の本質を見つめ、良い社会を作っていく
谷相 圭一
シニアコンサルタント
考え抜き、経験を積み、勝率を上げていく
加藤 拓斗
シニアコンサルタント
「なかった頃には戻れない」という物やサービスを世に出すために
石田 直行
マーケティング&セールス統括
情報、人、会社、そして歴史をつなぐ観察眼
相澤 利彦
顧問・イノベーションプロデューサー
人に価値をもたらす最後の一手はカルチャーを生み出す力
竹内 崇也
エグゼクティブディレクター
複業を楽しくするニュートラルな選択
堀込 泰三
客員ディレクター
人と環境の間に生まれる意味を、コミュニティにつなぐ
前田 俊幸
コンサルタント
ルールの最小化で創造性を導く、インフラ構築を
西澤 篤央
コンサルタント