
大学時代に衝撃を受けた新聞広告をきっかけに広告業界へ入り、営業、制作、ブランディング、そしてCX設計へと、領域を横断しながらキャリアを重ねてきた井上 晃徳。コピーライティングからスタートし、「誰に、何を、どう届けるか」を問い続けながら仕事の領域を広げてきました。NODEに入社した今、どんなプロジェクトに向き合い、どんなやりがいを感じているのか。これまでの経験と、これから目指す仕事について聞きます。

広告業界を目指した原点は、大学時代に見た新聞広告です。仏壇メーカーの全面広告で、15段の大きな紙面に大きな「仏」という文字、その漢字のへんとつくりの間に小さく「ツクシ」と書かれていて、「イツクシム」と読める。そのロジックに衝撃を受けて、「こういうのを作っている人たちって、どういう人たちなんだろう?」と興味を持ちました。
コピーライターという職種があることを知り、「自分もこういうコピーを書きたい」と思ったのがスタートです。
最初に入社したのは、地元・福岡に拠点を置く広告会社です。ただ、広告代理店の制作職は狭き門で、配属は営業。ずっと「制作に行きたい」と言いながら営業をしていました。業界にいると最大手の広告代理店の影響力やクリエイティブ力を強く感じるようになり、「働いてみたい」と転職して東京へ。営業を軸に戦略PRやプランニングも経験しました。
ただ、どうしても「制作としてコピーを書きたい、企画したい、クリエイティブを生業にしたい」という思いが消えなくて、未経験でも受け入れてくれた情報サービス企業へ転職。自社発行の情報誌の制作にとどまらず、クライアント企業のインナーブランディングではその企業の組織変革を目指す過程に携わりながら、サービスコンセプト策定にも関わりました。社内報を企画から立ち上げ、継続発行する仕組みを整えたことも。社外向けのブランディングでは、周年のスローガン制作、映像企画、プロモーションムービーの歌詞作りなど、多くの制作に関わってきました。
ここ数年はクリエイティブディレクターとして、企業の経営に近い方々と、クリエイティブの力を使って事業を前に進める仕事をすることが多かった一方で、媒体力の強い会社だからこそ「既存の枠の中で効率的に売る」仕事に窮屈さも感じるようになり、「お客さんとダイレクトに話し、もっと自由に解決策を提示したい」と思ったことが、NODEへの転職につながっています。
これまでもコピーだけを書くというより、コピーも書くし、コンセプトも作るし、事業の話もお客さまと一緒にする、肩書きに縛られない「何でも屋」のようなスタンスでやってきました。
感覚的なタイプではありますが、ロジカルに戦略を立てる経験もしてきたからこそ、自分はロジックが得意な人たちと組み、感性とロジックを融合させた方が、正しい解決策が出せると思ったんです。その統合ができる場所がNODEだと感じました。
良い企画は、左脳でも右脳でもどちらでも語れると思っています。そんな企画をプランニングできる環境だと思い、入社しました。特長の違う人が集まると、摩擦が起きることもあります。ただし、僕はそれを価値と捉えたい。違いのある人たちと、協力し、共創しながら仕事を進めたい。そうすることで、自分の想像を軽々と超えるところに辿り着けるんです。
他にも選択肢はありましたが、40代に入った今、まだ知らない人たちと知らないことに挑戦したいという気持ちが勝ちました。CXを真ん中に据え、戦略一辺倒ではなくクリエイティビティも大切にする姿勢、少数精鋭で顔の見える関係の中で、利他を大事にする仲間と働ける点にも惹かれ、ここでなら自社肯定感を持ちながら新しい化学反応を起こせると感じました。

入社して半年で、今は不動産会社、食品・日用品系の会社、飲料メーカーなどと進める複数のプロジェクトに関わっています。
中でも印象的なのが、新しい会員制サービスを立ち上げる不動産関連の新規事業で、どのようなターゲットに、どんな体験価値を提供すべきかをゼロから設計し、提案する仕事です。誰にとって何が価値になるのかを、顧客リサーチを起点に時間をかけて設計しました。基本は代表の金さんと僕のふたりで進めつつ、他案件も自分ひとりで抱えているわけではなく、社内メンバーと一緒に動いています。
これまでは、クライアント担当者からの情報やデータをインプットしながら、感覚的に全体を捉えて制作物としてアウトプットすることが多かったです。綿密な顧客リサーチや分析を起点にしたNODEでの進め方はこれまでと畑が違って難しさもあり、いかに自分が感覚に頼ってきたかを思い知らされることもしばしばあります。でも、その感覚から生まれるものも確かにあるんです。これはセンスというかっこいいものではなく、顧客や社会のことを調べ尽くし、多くのインプットと思考量の先に、ようやく辿り着いた先に出てくるものなので、僕はこの感覚自体も、価値として大事にしたいと強く思っています。
顧客の声をそのまま答えとして受け取るのではなく、きちんと耳を傾けて解釈し、コンサルタントメンバーが積み上げた分析や戦略ロジックの整合性を担保しながら、アウトプットとしてどうジャンプさせるか。そのプロセスに面白さを感じています。
入社前から自分の中にあるテーマですが、自分ひとりでできることには限界があります。コンサルタントのみんなが積み上げてきた分析や言語化はとても強い一方で、そこから具体的なコンセプトや表現、世界観にジャンプさせる部分は、これまで自分がやってきた領域。だからこそ、半分は分かり合えて、半分は違う人たちが一緒に仕事をすることで、今までは届かなかったところまで価値提供できるようになる、そんな化学反応を起こしたいと思っています。

クライアントからの信頼の濃さです。ここではクライアントから声がかかる際も、プロジェクト単体としてではなく、NODEそのものに期待して、「困っているから相談したい」と声をかけてもらえている感覚があって、単に工数や金額でつながる関係ではないところに、価値があると思っています。
僕は以前の職場で、複数の担当業務がある中で、売上の大きさや、自分たちの組織の事情で優先順位をつけるように社内で求められることに、どうしても、納得ができませんでした。ビジネスライクな割り切りが苦手なんです。クライアントが自分たちだけでは解決できず、困って相談してくれている以上、自分にできることはすべてやりたい。なので、結果的にいつも社内ではとても非効率に見えていたと思います。
でも、そのスタンスは変えたくない。クライアントに向き合い、市場を見据え、社会を良くしたい。大げさではなく、同じような思考を持った仲間と一緒に働けることは、何よりも面白さを感じる部分です。
これまで、自分がつくったものがエンドユーザーにきちんと届いたと感じられた仕事もあれば、正直「届かなかったな」と思うものもありました。だからこそ、これからはその確率を少しでも上げていきたい。価値あるものを届け、「よかった」とか「勇気をもらった」とか「こんなものを待ってたよ」とか、そんな風に言ってもらえる仕事を、一つでも多く生み出せたらと思っています。そのためにも、クライアントから、「この企画、やれるかどうか分からない。でも、どうしてもやってみたい」そこまで踏み込んでもらえるところにボールを投げ続けたいと思います。
過去に母校のプロモーションで映像制作を手がけた際、学生や卒業生から想像以上の反響をもらい、制作しながら思い描いていた声が実際に届いた経験は、今も自分の指針です。ロジックの美しさに惹かれつつも、意味のあるものは必ずしもロジックだけでは説明できない。その両方が融合した先に、自分の想像を超えるアウトプットが生まれると信じて、これからも一つひとつの仕事に向き合っていきたいと思います。
1984年、福岡県生まれ。明治学院大学 心理学部 心理学科 カウンセリング専攻卒。サッカーとバスケットボールにそれぞれ打ち込む双子の中学3年生の息子と、陸上に励む娘の父。休日は部活や習い事の応援に出かけ、野球一筋だった自分にとって新鮮な競技の奥深さを楽しんでいる。
企業変革のために、人の「NODE」をつなぐ流儀
金 均
代表取締役
諦めず、泥臭く。クライアントとユーザーの幸せを求めて
合田 未怜
NODE 取締役 コンサルティング事業担当
約束以上の成果を。もがいて見つけた一つの答え
豊永 泰士
シニアディレクター
コンサルの世界で、見習いからコンサートマスターへ
山内 健太郎
ディレクター
「なかった頃には戻れない」という物やサービスを世に出すために
石田 直行
ディレクター
立場を越えたアイデアで、顧客を幸せにするサービスを
伊藤 英里
マネージャー
ミッドライフクライシスに葛藤しつつ、価値創出に力を尽くす
細井 睦弘
マネージャー
物事の本質を見つめ、良い社会を作っていく
谷相 圭一
マネージャー
チームや事業をリードできる人材になりたい
米川 諒
シニアコンサルタント
デザイン思考を実践し、仕事と人の縁をつないでいく
足利 洋城
シニアコンサルタント
仲間と補い合いながら、挑戦を未来の価値に変える
水戸部 雅史
シニアコンサルタント
未体験の挑戦を続けて、自己の可能性を広げていく
森 ゆき
Webディレクター
おしゃれなものの社会的価値を上げる第一人者になりたい
市川 由佳
コンサルタント
顧客に誠実に、本質的な課題解決をしていきたい
井上 亜美
コンサルタント
思考と経験を積み上げ、いつか夢をかなえる
林 美雨
コンサルタント
デザインの力で心を動かしたい、人を幸せにしたい
佐藤 竜輔
CX/UXデザイナー
人のサポートをしたい。常に成長し続けていたい
嶋村 知美
アクセラレーター
新しいことに挑戦して、仕事にワクワクしていたい
竹澤 幸
アクセラレーター
情報、人、会社、そして歴史をつなぐ観察眼
相澤 利彦
顧問・イノベーションプロデューサー
人に価値をもたらす最後の一手はカルチャーを生み出す力
竹内 崇也
エグゼクティブディレクター
複業を楽しくするニュートラルな選択
堀込 泰三
客員ディレクター
人と環境の間に生まれる意味を、コミュニティにつなぐ
前田 俊幸
コンサルタント
ルールの最小化で創造性を導く、インフラ構築を
西澤 篤央
コンサルタント